質屋は消費者金融とは違います

質屋とは

リサイクルショップの原型とも言えるのが質屋です。

昔から金策に利用されてきた質屋ですが、その歴史はかなり古く鎌倉時代には すでに存在していたと記録に残されています。 どんなシステムか簡単に説明すると、お金を借りるために担保として質草を預け、 その価値に見合う範囲内で融資を受けられる仕組みになっています。 高価な質草を担保にすればそれだけ高額の融資を受けられ、たいしたことのない ちっぽけな質草だと借りられる金額もスズメの涙ほどになります。 ここで借りたお金が返済できなかった場合は質流れとなり、質草の所有権は質屋 に移りそのかわり受けた融資を返済する必要もなくなります。 つまり預けていた品物を買い取ってもらうイメージで、これがリサイクルショップ にも似ているので両者は同系列で語られることもあるわけです。 いちおう借りるだけのつもりで利用するお客さんが多いのでしょが、担保が必要 になりますし種草の価値よりもやや低い額しか融資してもらえないこともあり、 消費者金融の出現によって全国各地で営業していた質屋のいくつかは廃業を余儀 なくされてしまったようです。 サラ金と呼ばれる消費者金融は無担保でも数十万円を借りられるので、融資を してほしいのであれば質屋よりもなにかと都合がよかったのでしょう。 そこからの質屋は生き残るため、それまでの質預かりでの融資よりも買取や販売 に注力するようになりサラ金と競合しない道を進むことになりました。 サラ金なら給与明細など収入を証明する紙を持っていけば簡単にお金を借りられ、 一度登録をすればその後もカード一枚で好きな時に融資してもらえる手軽さもあり 計画的に利用できる人ならかなり便利な金融機関だったのです。 ただし将来の収入の見込みだけが担保のようなもので、借りすぎてパンクする人も 出てきて社会問題にもなったことがあるので万能なシステムではないようです。 それでもちょこっと融資してもらうだけなら質屋よりも手続きが楽なので、この 分野での質屋は主役ではなくなってしまったのです。 現在の質屋はリサイクルショップに近い営業形態で、質草を預かるだけではなく 最初から買い取ったり中古品を販売することにも力を入れています。 昔ながらの質草での融資も行っていますが、お客さんのニーズにも合わせて形態 を柔軟に変化させているのです。 しかしなんだかんだ言っても消費者金融でお金を借りることに抵抗のある人もいる わけで、また借りるという行為自体を嫌がる人も多く、昔からある質草のシステム は一定の利用者がいるようです。 質屋も融資を受けることにはなるのですが、そのお金を返済してくれと催促される ことは一切ありませんし返す義務も生じません。 質草が戻ってこなくなるだけで、手放したくない質草なら融資してもらったお金に 返済日までの利子を足して渡すことになりますが、流れてもいい品なら借金をして いる気にはならないことが利用する側にとって心理的に安心できるのでしょう。 また預かることのプロでもある質屋は管理能力も優れているので、そちらの面で 利用価値があると考える資産家もいらっしゃいます。 利子にあたる金額を支払い続ける限り種草は流れずにずっと保管されますので、 大切な物を質屋に預かってもらう、という利用法もあるのです。 これを応用して、2週間ほど旅行に行くので家を空けることになったけど住宅に 高価な骨董品をそのまま置いておくのは不安だ、という人が貴重品を質屋に預けて から旅立つケースも稀にあります。 留守にしなくても自宅に高額な品を置いておくのは不安ですし、それなら手数料を 払うつもりで質屋に完璧な保管を依頼する、なんてこともできるので、消費者金融 やリサイクルショップが増えてきた現代社会においても質屋の存在意義はある、 そう高らかに宣言してもよさそうです。